ついに「他の計画」の台本が一通り完成した。一体どんなラストに決まったのか、と期待しつつ最後のページを見ると・・・確かに終わりまで書かれているのだが、その後に気になるコメントがついていた。「これはひどいよね・・・。」さらに亀井さんは「練習しているうちに、もっと良い終わり方を考えつくと思うんで・・・多分。」と付け加えた。そんな・・・結局どうなるんですか?その場は何となく重い空気に包まれた。その日以降、誰もラストシーンについて口にしなくなった。みんな見て見ぬふりしているのではないかと時々不安になる。しかし、ここでグズグズしているわけにはいかない。何しろ公演まで後わずかしか残されていないのだ。
亀井さんは「このままでは深夜に集合することになっちゃうね」とまで言い始めた。私は深夜に、メンバーが集まりごそごそと練習している風景を思い浮かべてゾッとした。ダメだ!深夜にあんな事をしているところを誰かに見られたらきっと警察に通報される。特にいしはらさんは間違いなく警察に連れて行かれることだろう。そして翌日の熊日朝刊に「謎の危険思想団体」として載せられるに違いない。そうならないためにも、とにかく練習あるのみだ。無事完成すれば、とても面白いものになるはずである。「無事完成すれば」というところがポイントではあるが・・・。